Jの衝動書き日記

さらりーまんSEの日記でございます。

【思考実験】広告を必要としない無料サービスの作成

仮想通貨を採掘するツール(マイニングツール)に関する注意喚起がずいぶんと話題になっている。
その是非についてはここでは問わない。
個人的にはマイニングツールを埋め込んだサイトは行儀が悪いとは思っているが。

 

ただ、上記のサイトではマイニングツールの導入に関してある一つの免罪符を与えてしまった。
それは「マイニングツールを設置していることを明示すれば犯罪にはならない」ということである。
なので明示すればOKということだ。

 

と、言うことはである。
ユーザがマイニングツールの存在を認識し、ユーザがサービスを利用する上でそれが使われていることに同意しているならばOKだということではなかろうか。
もちろんユーザが利用するサービスは不法のものではないという前提が付くが。

 

さて、世の中には無料となっているサービス(ゲームもある意味サービスである)がいくつもある。
そしてその無料を支えているものの一つが広告だ。サービスのユーザは広告を見ることで無料でサービスを使えている。
ただ、ここで一点問題がある。
広告の設置者に支払われる報酬はその広告がどれだけClickされたかで決定する(サービス利用時に強制的に表示されるものに関しては表示回数かもしれないが)。
つまりClickされない限りは報酬は発生しない。一方無料サービスのユーザはClickはしなくてもサービスを利用できる。広告が表示されることは義務付けられているが実際にそのサイトに訪問することは義務付けられていないからだ。
なのでサービス提供者はできるだけ広告をClickさせるように手を尽くすことになる。
ユーザは広告がウザいと思いつつそれで無料で使えているのだからと甘んじて受け入れる(もちろんその無料サービスがそこまでして利用する価値があるからだが)。

 

ここであるサービスを考えてみる。
そのサービスは無料で使えるが、その代わりにそのサービスを利用中はマイニングツールのリソースとしてユーザのPCを利用する。
マイニングツールの利用はそのサービス利用に支障をきたさない程度に使う・もしくはそれを調整可能にする。
するとユーザは多少PCのリソース使用度は上がるがサービスを無料で使えることになる。何よりウザい広告はでなくなる。
そしてサービス提供者はサービスが使われている限りは一定の報酬をマイニングツールから得られる。得られる報酬がどれだけになるかは不明だが、少なくとも広告よりは報酬を得られる機会は確実に多くなる。
ユーザのデメリットとしてはPCのスペックをいくら上げてもサービスの利用快適度はそんなに上がらなくなるということだが。……まあ、これは今もあまり変わらないかもしれない。

 

要するにこっそりやるから問題なのであって、ちゃんと明示さえすれば広告が不要なサービスが作れるかもしれない。

 

今回はその対象がマイニングツールであったが、別のものでもよい。
要するにユーザのPCのリソースを一定量提供することを条件にサービスを無料で使えるということができるかもしれないということだ。
現状の無料サービスの対価は広告が多い。そして広告が求めているのはそれに伴うユーザの行動である。
だが、サービスの対価がリソースになった場合どうなるか。求められるのはリソースのみになる。とてもシンプルだ。
もちろんユーザはそのリソース目的を知り同意するのが大前提である。不正な目的に使われて犯罪者にしたてられてはたまらない。